こうした気がかりなことへの対応へのヒントを与えてくれるのがB-SAFEです。
B-SAFEは、「より良い学級づくりのスキルと取組、友人や教師、経験に関する質問紙」(scale for Better class on Skills, Actions, Friends/teachers and Experiences.:ビーセイフ)の略称です。
いじめのない、安全な学級・学校をつくることが目的なので、B-SAFEとしました。
そのために、いじめへの対処や予防に必要な情報を提供しています。
「子ども達に必要なスキルがあるか」「いじめに関する実態はどうか」「学級や学校の取組は十分か」という観点から、情報を提供しています。
ですので、いじめが起きていなくても学級の状態から危険性を予期できたり、具体的にどういった取組が必要かがわかるのが大きな特徴です。
B-SAFEは、全部で55問の質問からなり、比較的短時間(10分程度)で実施できます。
実施時間を短くしたい場合は、部分実施も可能です。
いじめは被害者にとてつもない傷を残します。
だから、いじめは絶対に生じさせてはいけません。
ただ、私はそれだけでなく、「教師にとっては、いじめ加害者も大切な子供であり、加害者にしてはいけない。
加害者も被害者も出さないためには、対処より予防だ」と考えていました。
2010年、イギリスを訪問して、いじめ予防の取組を学びました。
その取組は、規範意識やスキルの育成だけではなく、学校環境や地域環境などを視野に収めたもので、その包括的な視点に驚きました。
一方、日本には、イギリスで学んだような「いじめ予防のための具体的なツールやプログラム」は、ほぼありませんでした。
2011年、大津市でいじめ自殺事件をきっかけに、「どうしてもいじめ対策のためのツールを作る必要がある」との思いから、研究開発を進めようという意識になりました。
そのとりかかりとして、2013年、「いじめ防止6時間プログラムーいじめ加害者を出さない指導」をほんの森出版から出版、また、2015年、以上の研究をベースに、福岡県教委と協力して、B-SAFEの開発に着手しました。
今回、タブレットの普及によって、先生方の負担をほぼゼロにしつつ、費用も徹底的に押さえ込んだものを作れるようになりました。
アセスとB−SAFEは学校適応を支える取組を考えるうえで、基盤となるデータを提供します。
経験と勘に基づく生徒指導を卒業して、データと分析に基づく生徒指導に舵を切りませんか。申し込みをお待ちしています。
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